「子どもに本を読んでほしいと思ったら・・」
子どもに本を読ませたい、どうしたら読んでくれるか、と頭を抱える親は多い。
よく相談されるが、「〇〇したら読む」という鉄板はない。
しかしうまくいった事例もたくさんある。その共通点を3つ挙げるとしたら、
・読みなさいと言わない。自分(親)が読む
・子どもに欲しい本を選ばせる。
・普段から子どもとコミュニケーションがよく取れている。
逆に、本好きの子どもに「なぜ本を読むようになったのか?」質問した場合は、皆、口を揃えてこう言う。
「親が本好きだから」と。
親から「読みなさい」と言われたこともなければ、特別なきっかけがあって好きになったのではないらしい。
物心ついたころから家に本がたくさんあって、親が本を読むのは日常の風景、それだけなのです。
靴を脱いだら揃えなさいと言われて育ったのではなく、玄関の靴はいつも揃っていたのと同じでしょうか。
わたしは職業病のようなもので、本好きの人や、子どもが本好きと知ったら根掘り葉掘り聞く癖があるが、今まで一度だけ例外があった。
それは、親はまったく本を読まないのに子どもはものすごく本を読むというケース。
そのお父さんお母さん、自分たちは本を読まないけど「本は読んだほうがいい」のはわかっていて、子どもを本好きにさせることに見事に成功したのです。
やったことはただ一つ、毎月本屋に連れて行き好きな本を買ってあげる。
どんな本を持ってきても口出しはしない。
子どもは買ってもらえるのがうれしくて興味ある本を探すようになったと。
読めても読めなくてもいい、理解できなくてもいい、とにかく好きな本が毎月一冊買えるので選ぶのです。
繰り返すうちに興味惹く本や、感動する本、何度も読みたくなる本にも出会えた。そして本が好きになった。
小学4年生の頃には大人が読むような本を読むようになったそうです。
きっと子どもに選ばせていたのが良かったのでしょう。
例外でこんなおもしろい話もある。
先日出会った大学生、本を読むようになったきっかけは、ある日突然、母親が本に一万円札を挟んで「これ読んだらあげる」と言ってきたそうだ。
今まで読書なんてしたことなかったけど、お金欲しさに読んだらおもしろくてはまったとのこと。
これはこれでお母さんの作戦勝ちなのかもしれないが、万人には使えないだろう。
私ができるアドバイスは、
・まず自分が本を読むことです
・面白かった本や感動した本があれば話題にします
・もし興味を持って「気になる」とか「読みたい」と言ったら貸す。こちらからは渡さない。
子どもに限らず、誰かに「本を読んでほしい」という気持ちが芽生えたら、試してみてください。
店主